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市立しものせき水族館海響館(下関市) [ペンギン村](2010/07/08)


トピアリーが楽しい入り口前。茶色い建物の前に岩と手すりが見えていますね。2F屋外にあるフンボルト飼育場です。
入館口は2Fになっています。入って右側では巨大ジェンツーがお出迎え。天井の高さと比べてみてください。記念写真スポットです。

巨大ジェンツーの右側通路を進むと、ツアーカウンターがあります。ペンギンとイルカの体験型イベントはそこで事前受付。
まずは1Fに降りて、屋内展示『亜南極に生きるペンギン』。

キングは2羽が換羽中でした。あと仲良しが2組、独りでウロウロが1羽で、合計7羽。
キングのお気に入りは、プール左端のこのあたり。

左端のキングがクチバシを向けているアクリルガラスには内側に透明フィルムが貼ってあります。鋭いクチバシで傷が付くのを防ぐため?
キング陣地から全体を眺めた図です。左端に、さっきの換羽中キングがいますね。

換羽中キングの頭の上に見えている柱を目印に、全体を見ていきます。

突き当たりの大きな窓の外に通路はありません。下の階から見上げるようになっています。
右に進みます。壁際には擬岩が続きます。

おや、体重計に乗っているジェンツーがいます。柱のところ、岩の上にいるのはイワトビでしょうか。
もう少し右。半島の付け根部分です。

よく見ると、岩の下にジェンツーが巣を構えています。
中央のこのあたりは水中ペンギンの観察どころですね。陸場までは結構遠いです。
上の写真の左半分、岩山の部分です。

左上の高い岩に止まっているのは、同居人インカアジサシです。飛びますのでご注意ください。

正面の岩には、マカロニとイワトビが。岩登りならお手の物。本領発揮できて楽しそうです。
さらに近寄ってみましょう。岩の頂上にいるこの2羽のマカロニは仲良しみたいです。

君たち、お友達関係で終わらずに卵を産んで育ててくださいよ。
整列してお食事待ちのジェンツー。

自分の分を食べ終わっても、インカアジサシの落としたサカナを素早く我が物にいたします。(インカアジサシには投げ上げたサカナをキャッチさせます。)
抱卵中のジェンツー。巣のベースは、よく見る円形の巣台ではなく、ネットのようなものに石が詰めてあります。
これは館内の抱卵ライブ映像。もう1コの巣ですね。
陸地の右端、大きな窓の近くまで遊びに来たキング。このイワトビはなぜかこのキングが気になるみたいでした。
順路に沿って下の階に降ります。さっきの大きな窓を反対側から見上げるとこうなっているのでした。

高いところをプカプカ泳ぐマカロニとイワトビ。
仲良しキングも泳いでいます。
水中トンネルのカーブにそって泳ぐジェンツー。何度もやってました。遊びなのでしょう。
全景図。水深6m、世界最大級のペンギンプール。

ポイントAには、ペンギンのためのオモチャがあります。

Bのあたりには、不定期におやつのオキアミが出てきます。ジェンツーは事前に察知して集まります。

C付近の岩にはバブルリング発生装置が仕込んであります。上昇する銀の輪がきれいです。

トンネル内から見たAのオモチャ。

つつくと浮きがびよよ〜んと動きます。遊泳中のジェンツーがついでに遊んでいくことも。
水中トンネルの床。足の下をペンギンがすい〜っと通っていきます。


屋外展示
 
まず目に入る光景がこれ。
『フンボルトペンギン特別保護区』です。ただの飼育展示ではありません。[生息域外重要繁殖地]の指定を受けています。
高床式の遊歩道から観察します。なだらかな岩はプールのフチ。左側がプールです。

遊歩道を進んでいくと、野生環境チックな光景が広がります。
全面に土を入れてあります。土の深さは20cmほどで、その下は排水がいいように砂利など重ねてあるそうです。

ドーム型の巣穴があちこちに。
プールサイドに並ぶフンボルト。奥に見えるアクリルガラスの面が、最初に見えたところです。
プールの囲い、一部は背の高い擬岩を配しています。サボテンのオブジェが野生棲息地の雰囲気を盛り上げます。

この岩にも、巣穴があいています。今のところは未入居。
今来たところを振り返ると、、こうなっています。遊歩道の下をペンギンがくぐって行くことも。

体験型イベント[ペンギンレンジャー]参加中の筆者が、レンジャーの飼育員さんに説明を受けているところ。ペンギンの観察と学習を行います。質問もOK。
遊歩道すぐ近くの巣穴でくつろぐペア。ただし、今は子育て時期ではないので、休んでいるだけ。卵もヒナもありません。

巣は樹脂製で、天井は筋の入っている部分で取り外せます。

フタの固定ボルトまで樹脂でくるみ小石そっくりに加工する凝り方は、ただものではありません。
波が打ち寄せています。波発生器完備のプール、楽しそうです。
左から、成鳥、後期?亜成鳥、新人亜成鳥。フンボルトは保護区とふれあい広場合わせて80羽ほどいるそうです。
ふれあい広場での給餌風景。体重計に押し寄せているように見えるのが愉快。これは普通の混み具合。
究極の混み具合。目白押しのペンギンです。

真剣な目、飼育員さんが喰われそうな勢い。換羽が近いため、食いだめに必死です。

オスシシャモとアジを中心に、イカナゴ、チカ、カタクチイワシなどバランスを考えて与えているそうです。
ふれあい広場のプールは、子供プールといった規模。

中央の個体は、換羽真っ盛りなのに、泳いでました。浅いから安心ですって? 水をなめてはいけませんよ。


ペンギンデザイン
 
床のライト。順番に青く光ります。青く写ってなくても、青いんです(汗)。
本物ペンギンを眺める人の背後にじっと佇むアヤシイ影。あっ、大ペンギンだ! 屋内で飼育されている4種がそろっています。

目が青く光っているぞ。なんだろう。
のぞき込むとセンサーでスイッチが入り、野生ペンギン紹介ビデオがスタートします。キングの目の中に、ちょうどキングの場面が。

でもオトナは中腰がつらい。4体とも目の高さが同じですが、子供の背丈にも幅がありますし、高さを変えて選べるようになっていたらよかったのに。
フンボルトとインカアジサシを加えて、壁にペンギン村の住人が勢揃い。

下部のイラストはペンギン村の壁に共通のデザイン。
ペンギン学習コーナー。

これは飛ぶ鳥との比較。
ハシボソミズナギドリ 0.55kg で500mlペットボトル1本。キングペンギン 15kg で同30本。

実際にペットボトルを置いてあるのがいいですね。
ペンギンのエサ1日分を手で実感しよう。

カゴの中にはサカナの実物大で重さも再現したサカナ縫いぐるみが入っています。

キングの骨格標本や他の種の標本、ペンギン解説映像をはじめ、各種資料がそろっています。これまで見た中で最も充実したペンギン学習コーナーです。
うす暗い片隅にでろんとぶら下がるアヤシの白黒衣装。

ペンギン変身グッズです。大人用と子供用あり。ペンギンのかぶり物だけでなく、黄色または黒のお履きものまで準備されています。
関門連絡船乗り場付近で見つけたペンギン村ポスター。サイズは大小あり。

その他:

キング7羽、マカロニ7羽、フンボルト約80羽、すみません、イワトビとジェンツーの数をウッカリしてました。

じっくり見ていたら1日でも見切れないと思うほどのボリューム。先発のペンギン施設をよく研究して設計してあると思います。

「フンボルトペンギン特別保護区」では、野生棲息地の環境を再現。フンボルトの野生棲息地を有するチリの国立サンチアゴ・メトロポリタン公園から生息域外重要繁殖地の指定を受けています。ここで得られた技術をメトロポリタン動物園で役立てること、そしてチリの野生ペンギンの研究や保護活動に貢献することをめざして、国際協定が結ばれているそうです。

「ふれあい広場」には、巣穴を観察できる人間穴(?)が設けられています。繁殖シーズンにヒナが見られたらラッキー。

屋内展示「亜南極に生きるペンギン」のプールは深くて、幅奥行きともに大きいのが特色。陸場に接する窓は限られていますが、ペンギンのいる側と観察通路の床の高さがほぼ同じなので見やすくてありがたいです。

海響館のペンギン村は2010年3月にオープンしたばかり。素晴らしい施設には維持費もすばらしくかかるはず。息切れせずに続いていってほしいと思います。

July 2010



オマケ写真



好奇心一杯のジェンツーは、いろんな遊びを考え出します。
アクリルガラスに胸や腹を押しつけたままぎゅわ〜っと泳ぐのが、ただ今流行中。

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