エディンバラ動物園(エディンバラ、イギリス) 2009/05/30 | |
ペンギンエリアの入り口あたりに、ノルウェーキングズガード名誉連隊長サー・ニルス・オウラーヴ像があります。ノルウェーのキングズガードから贈られたものです。 サー・ニルスについては、BBS−コラムから、 リンクにある「あやしいペンギンにん日記 05-08年のペンギンエッセイ」を開けて、 「人鳥ナイト 08.8.23」をどうぞ。 | |
ペンギンエリア全体。 左の柵がイワトビの敷地。 奥にあるキングとジェンツーのプールは、画面の幅よりも広く広がっています。 中央の塔は、そのペンギンプールをまたぐ吊り橋の支柱。 | |
橋とプールの様子。手前の陸地もペンギンの敷地なんですが、ペンギンは来ていません。向こう岸が人気のようです。 吊り橋だけでなく、ペンギン飼育場全体が、背丈より高い鉄格子で囲われています。目の大きさは10センチ角くらい。 ところどころに、アクリルの窓が設置されています。 | |
橋の上から南側の眺め。突き当たりに見える、丸窓のついた茶色い壁が、プールの端。下は水中窓になっています。 ペンギンは? 水際にポツポツと見えているのですが・・・。 | |
橋の上からななめ反対側を見ると、ジェンツーのコロニー。ごちゃごちゃと見えているのが全部、子育て中のジェンツーです。 その奥の建物は観察小屋。ガラス張りの内部は暗くて、ペンギンがよく見えます。小屋の中には、模型やパネル展示もあります。 | |
ジェンツー |
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観察小屋の方から見たジェンツーのコロニーと吊り橋。 日本でもお馴染みのコンクリート製巣台。使用中のが40コ以上ありました。ヒナは30羽以上見えましたが、隠れているのもかなりいるはず。 | |
抱卵中の親にはサカナのデリバリー。その後ろの巣にはヒナが2羽います。 | |
こちらは屋根付きの巣。ちゃんと影に入ってくつろいでいます。屋根付きとそうでない巣の割り当ては、どうなっているのでしょう。 | |
かなり大きくなったヒナもいて、巣の外に出てみたり。 訪問は5月30日でした。ジェンツー雛を大量に見られる時期にあたって、ラッキー。 | |
キング |
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パレードの出番に備えて出入り口前に集合するキング。かと思ったら、確かにここは出入り口だけど、ミストが設置されている場所でもありました。 ようするに、ミストが出るのを待っていたらしいです。この日は24度を超える暑さでした。 エディンバラの平均最高気温は、真夏でも20度を下回るそうです。ということで、通年屋外飼育でも大丈夫。 | |
ペンギンがプール東側の芝生地を一回りします。ちょうど出てきたところ。ジェンツー集団がリードしています。 左側、鉄格子の向こうがペンギンプール。見物人はこちら側の黄色い線の外側に立つことになっています。 「前列はしゃがむ」という習慣がないので、背が高くない限り最前列でしか見られません。早めの場所確保を。 | |
やって来ました、キングペンギン。総勢10羽のうち9羽が参加。1羽は換羽中で休場でした。 上の写真のように、先導の飼育員さんはペンギンの方を向いていて、後ろ向きで進んでいきます。 | |
おっとりと歩くキングは、日本でも見慣れた光景。でも、目の前を通り過ぎると、もうキングの姿は見えません。 | |
パレード後、観察小屋の脇の目立たない場所に集合するキング。 サカナをもらっていましたが、それほどたくさんは食べませんでした。おやつなのかも? | |
さて、キングの換羽も終わり、ピカピカの羽で恋のシーズン。 ラブラブな2羽と、三角関係な1羽。ただし、全員オスです。 | |
さり気なくそぞろ歩く彼らは、異性ペア。エディンバラ動物園では、右バンドがオス、左がメスです。 | |
そしてこちら、まだ換羽が始まったばかりのメスに寄り添うオス。 先手必勝の戦略なのか、ずっとペアでやって来た仲なのか。 10羽中、メスは2羽です。 | |
イワトビ |
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イワトビのプールは、一段高くなっています。元は陸地がジェンツー側とトンネルでつながっていたようですが、ふさいでありました。 で、イワトビはどこに? | |
ここです。一番高いところの、フェンスと岩の隙間にかたまっていました。 写真でフェンスの外(草が生えている)は、人が入れないエリアです。ここなら落ち着いてくつろげるのかも。 冠羽が長くてフサフサ、キタイワトビです。よ〜く見ると、かたまった数羽の右端は、ヒナのようです。 | |
水中観察窓 |
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プールの端にある水中観察窓。中には昆布などを配して、自然の雰囲気を出しています。 |
その他: エディンバラ動物園のペンギン飼育用地は、世界最大だそうです。陸地はコンクリート床の部分がほとんどですが、草が生え石が転がる天然っぽい地面もあります。でもペンギンにはあまり人気がありませんでした。 動物園のブログによると、ジェンツーの産卵は100を超えたそうです。またイワトビの繁殖も順調とのことです。 行楽シーズンにあたる5月末、しかも土曜日。入場者はかなり多く、チケット売り場に長い行列ができていました。ペンギンパレードも人がいっぱい。コースも短いので、ゆっくりとは見られませんでした。平日なら楽だったかも? 2009年6月13日現在、エディンバラ動物園のHPトップにある「PENGUIN CAM」(ペンギンの写真あり)をクリックすると、ジェンツーのコロニーがライブで見られます。 なお、イギリス時間は夏時間だと日本よりも8時間遅れ。夜間にサイトを開けば、現地の昼間の様子が見られて、好都合です。 May 2009 |
オマケ写真
ノルウェー・キングズガード名誉連隊長、サー・ニルス・オウラーヴ。
2008年8月、ノルウェー国王よりナイト爵を受けました。
なかなかの美形です。
サー・ニルス(左)以下、ミストで涼をとる皆の衆。
上を向いて、いかにも気持ちよさそう。
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エディンバラ動物園のキングペンギンデザイン | |
エディンバラ動物園にとって、キングペンギンは重要な存在。ホンモノだけでなく、いろんな所にキングが。 キングの飼育は、動物園がオープンした1913年以来の歴史があるそうです。1913年1月に、捕鯨船から3羽のキングを寄贈されたのが始まりだそうです。 彼ら初代のキングたちは、野生繁殖地以外で見られた初めての例であり、また早くも1919年には飼育下での繁殖に世界で初めて成功しています。 現在園内で見かけたキングの図像を紹介します。 | |
動物園入り口の看板。動物園のマーク「泳ぎキング」を立体化してあります。 裏から見てもちゃんと泳ぎキングですが、こちら側つまり向かって右向きに泳いでいるのが正式。 | |
マークを配したショップの案内看板。「Grrreat
Gifts」は、日本語だと「すっご〜いお土産」とか? 泳ぎキングにEDINBURGH ZOO」というロゴマークは、オリジナルグッズには(ほぼ)もれなくついていますので、鉛筆や消しゴム、お菓子など何を買ってもペンギングッズです。 | |
エントランスホールの天井から下がる4カ国語の歓迎垂れ幕に、ロイヤル・スコットランド動物学協会(RZSS)のクレスト(紋章)。 百周年記念グッズも、この図柄でいろいろ出ています。 クレストの図柄については下の方で詳しく。 RZSSは、エディンバラ動物園の他に、ハイランド野生生物パークを運営しています(一番下のロゴ)。 | |
同じくエントランスホールの垂れ幕。チケット売り場の行列を見下ろすのは、キングの御一行様。「団体予約」の案内です。 やっぱりキングは団体です。 | |
RZSSの紋章。 上部のモットーは「Multiformis sapientia-Dei」。「多様なる神の知恵」といった意味で、新約聖書「エペソ人への手紙」3章10節にあるパウロの言葉。動物学協会ですから、生物の多種多様なことを表しているのでしょう。 波間の岩に乗ったキングペンギンとアシカが、盾を支えています。盾に描かれているのは、上にアホウドリ?(誰か教えてください)、下右がライオン、左がシマウマです。 | |
2009年はRZSS百周年にあたり、正面入り口の花壇には紋所と1909-2009の数字が誇らしげ。もちろん、ホンモノの植物が植え込んであります。 ただし、動物園は1913年7月にオープンしています。 写真左上の隅に、垂れ幕が写っていますが、 | |
やっぱりキングです。右はリカオンに似ています。 | |
花壇を正面から見てみます。キングペンギンとアシカはよくわかるけど、シマウマとライオンがちょっとつらい。でも、よくできています。 | |
ペンギンエリアで寄付を呼びかけるキング。 | |
エディンバラ動物園にいるペンギン。イワトビ、キング、ジェンツーの看板です。水中窓の向かい側にあります。 何だかジェンツーのハラが筋肉質。 | |
その近くに統一デザインで、世界のペンギン。でも、上記3種をのぞく全種が描かれているわけではないようです。 | |
こちらは観察小屋にある資料。ジェンツーの子育て解説です。タマゴは立体模型で、触ることができます。 | |
「ADOPTION」とは? 辞書で引くと「養子縁組」などの訳語が出てきます。ここでは、特定の動物の種のサポーターとなることです。 この表示板は、イワトビペンギンのサポーター一覧。誰がいつからサポートしているかが、Silver、Gold、Platinumの3ランクで表示されます。(Copperランクだと、ここには表示されません。) Silverで年額80ポンド。もちろんキングもジェンツーも adoption受付中。 |
その他: Royal と名が付いていますが、「王立」の意味ではありません。RZSSは1913年に国王の勅許状を得て法人化しましたが、1948年に国王ジョージ6世の訪問を受け、協会の名前の前に「Royal」をつけることを許されたのだそうです。イギリスで唯一の「Royal」がつく動物園となっています。 May 2009 |