Miscellany ペンギン見聞録/雑学 |
ペンギン雑学 |
|
マカロニペンギン
名前の由来 2005/08 |
イニシャル・P |
ペンギンブックス誕生秘話 1935年イギリス、ある町のオフィスに、ただ独り考えにふける男がいた。出版社取締役アレン・レイン。 彼には壮大な夢があった。安価なペーパーバックスの叢書を刊行し、誰もが手軽に良書を楽しめるようにしたい。そのためには、ネーミングが肝心だ。わかりやすく、親しみやすいものを。だが、何にすればいいのか。決まらなかった。 その時、女性秘書がやってきた。悩んでいる彼に、ひとこと、言った。「『ペンギン』は、どうでしょう。」 「ペンギン。」 レインはつぶやいた。「そうだ、ペンギンだ!」 ペンギンには、威厳ある軽みが感じられる。新しい叢書のコンセプトにぴったりだ。しかも、白黒印刷に都合がいい。 すぐさまオフィスボーイを呼んだ。「図案を、依頼してくれたまえ。」 1936年、Penguin は新会社としてスタートした。 その翌年。レインはある駅のブックコーナーに立っていた。誰かの言葉に、思わず振り向いた。「『ペリカン』は、ありますか?」 客が、店員に尋ねていた。 あきらかに、『ペンギン』の覚え間違いだった。だが、もし、ほんとうに他社が『ペリカン』を出版したら。紛らわしいネーミングだ。レインは、まだ存在せぬライバルに、脅威を覚えた。「我社が、『ペリカン』シリーズを、出す。」 こうして、歴史や社会、経済のシリーズが登場した。他社から出版された著作の、ペーパーバック版であった。 その後、ペンギンブックス社は、「P」で始まる鳥の名前でシリーズを展開する。ビジュアルな大判キング・ペンギン。子供向けに、パフィン。ターミガン、ペレグリン、ピーコック。ペーパーバックスの「P」でもあった。 1970年以降、ペンギンブックス社は所有者が替わった。合併による拡大と変革とが、次々にやってきた。 そうして、現在。ペンギングループは、アメリカ、オーストラリア、カナダ、ニュージーランド、インド、南アフリカについで、アイルランドにも進出。ペンギンは、世界制覇をなしとげたのである。 Pで始まる鳥たちは、いつのまにか姿を消していた。いま、ペンギンのカタログには、ペンギンとパフィンだけが、残されている。 Penguin/Pelican/Puffin(ツノメドリ)/Ptermigan(ライチョウ(pを発音しない))/ Peregrine(−falcon、ハヤブサ)/Peacock(クジャク) 「威厳ある軽み」: "dignified flippancy" Trade Name Origins, Adrian Room(NTC, 1982) 、Penguin のHPなどを参考に、それっぽく脚色しました。 〜〜〜〜〜 ペンギンとペリカン。なんか「Pで始まる名前の、変わった鳥」という点で、共通ですよね。 お馴染みのペンギンマークは、右向きも左向きも使われています。さて、このペンギンのモデルは? 黒い頭部にある白三角が、キングペンギンのパッチに見えるんですけど。気になる人は、洋書売り場へGO! ウェブのほうがいい人は、↓ ここに大きなマークが。 「Penguin Group」 http://www.penguin.com/ 現在のマークは、設立当時から数えて3代目らしいです。最初のはわりとリアルっぽくて、やっぱりキングかも、という感じ。2代目はポップになって、頭部のパッチがなく、アデリーに見えます。そして現在のはまたキングのようですが、いかにも商標らしいデザインかと思います。 |
見解の相違 |
ペンギンの背くらべ。高い順に並んでますが、1位のサイズはさておき、2位と3位以下との差に注目してみましょう。
左2枚は、ペンギン展示場にあった解説ボード。青いイラストでは、キングとジェンツーとがほぼ同じ大きさに描かれています。 |